秋雨の候、日増しに寒いこの頃ですが皆さまいかがお過ごしでしょうか?
さて、皆さまは日頃から睡眠時間をしっかりと取れていますでしょうか?
私たちは1日のうちおよそ3分の1は眠って過ごしている為、睡眠不足が続くと体調不良だけでなく、思わぬ事故を引き起こす原因となってしまうかもしれません。
1.日本人の平均睡眠時間
現代の日本人は、どのくらい睡眠を取っているのでしょうか。
2021年の調査では10歳以上の日本人の1日あたりの睡眠時間の平均は、7時間54分という統計が出ています。
2016年のデータと比べると、睡眠時間は14分増加していることがわかりました。
2.睡眠が不足するとどうなる?
データ上では睡眠時間が増加傾向にありますが、慢性的に睡眠不足が続いている方もいると思います。
現代には長時間通勤やシフト勤務、インターネットやゲームとった娯楽など睡眠不足を引き起こすリスク要因が多くあります。
年齢ごとの睡眠時間の傾向を見ると
20~30代の若年層の平均睡眠時間は7~8時間、働き盛りの世代である40~50代では7時間程度です。
また、10代前半の平均就寝時間は曜日に関係なく遅いことが明らかになっています。
子どもの遅寝や睡眠不足は、学習能力や精神状態などへ悪影響をおよぼす可能性が示唆されているため、早めの対策が必要といえるでしょう。
『睡眠不足が健康へもたらす影響とは』
「日々の不調の原因となる」
睡眠不足の状態が続くと
日中に眠気が起こりやすい
意欲の低下
記憶力の低下
自律神経の不調
などを招くことがわかっています。
「心の健康に影響する」
睡眠が不足していると、心の健康を損なうリスクが示唆されています。
心が不健康であると、さらに睡眠をとっても十分に休んだ感覚が得られない状態や不眠を招き、悪循環につながります。
「生活習慣に関連する病気のリスクが高くなる」
睡眠不足によって食欲を高めるホルモンの分泌が促され、食欲を抑えるホルモンの分泌が減少しやすくなるため、寝不足が続くと食欲増加の要因となることがわかっています。
慢性的に睡眠に障害があると
高血圧
脂質異常症
高尿酸血症
などあらゆる生活習慣に関連した病気のリスクを高めることがわかっています。
たかが睡眠と放置せず、睡眠をうまく取れない日が続いたり体調に不安を感じたりしたら専門医に相談しましょう。
『睡眠の質を高めるポイント』
「規則正しい生活を心がける」
睡眠の質を良くするためには、毎日なるべく同じ時間に就寝し、規則正しい生活を送ることが大切です。
私たちの体には体内時計と呼ばれるものがあり、これを整えると睡眠がスムーズに行なわれます。
太陽の光は体内時計を整える働きがあるため、朝起きたらまず日光を浴びることを習慣にしてみましょう。
「入浴の時間や湯温を工夫する」
寝付きを良くするには寝る2~3時間前に入浴を済ませるのが理想的です。
お湯の温度が高すぎると体に負担がかかるため
38~39度のお湯であれば腹部まで30分程度
42度のお湯であれば5分ほど浸かる
ことで、睡眠の質の向上が期待できます。
「運動習慣をつける」
継続的に運動を行なうことは、睡眠の質の向上に効果的です。
激しい運動は逆に睡眠を妨げるため、ウォーキングやランニングなど、体への負担が少ない有酸素運動を行なうのがおすすめです。
「睡眠に適した照明の工夫」
睡眠を促進するメラトニンというホルモンは、明るい光をたくさん浴びると分泌が妨げられてしまうため、入眠前には寝室の照明の明るさを抑えましょう。
「体に合った寝具を選ぶ」
寝ているときに快適な状態を保てるよう、保温性や吸湿・放湿性の良い寝具を選びましょう。
現代の日本では、長時間の仕事やインターネットの利用などで、常に睡眠不足のリスク要因にさらされている人は多いでしょう。
健康的な毎日を過ごすためにも、まずは今の生活習慣を見直してみてください。